私の40年以上にわたるフライフィッシングのキャリアの中で、現在のデザイン哲学を作り上げるのに影響を与えた要素は、私自身の釣り、ガイド経験、そしてウインストンのオーナーとしての経験の3つでしょう。

 ご存じの通り、私はトラウトの川に恵まれたモンタナで育ち、フライフィッシングを身につけました。小さな山岳渓流から激流マジソンリバー、スプリングクリーク、ゆるやかに流れるミズーリリバー、そして多くの湖などに恵まれたところです。子供のころから私の情熱はフライフィッシングで、私はいろいろな釣り場にでかけ、場所ごとの秘訣を学んできました。釣り場は多様なため、ロッドもそれに対応するため幅広く揃えるようになりました。この時期、私が使っていたのはほとんどがバンブーロッドでした。。

 私がガイドを始めたのは15歳のときで、それから14シーズンの間、モンタナのあちこちにお客を案内しました。ドリフトボートを使うこともありましたが、大半は顧客の横に立ち、釣りのスタイルを観察しながらガイドをしてきたものです。川と魚、そして釣り人を見ていると、何が効率的な釣りのスタイルなのか、自ずと分かるようになってきました。大きなロッドの束を抱えてくる顧客もいましたが、実際に機能するのはほんの一部。私にはその理由が分かっていました。ロッドを多く試し、また顧客が使うのを見ているうちに、どんなフライロッドのデザインが理想的なのか分かってきたのです。 ウインストンのオーナーであった期間は20年近くにわたりますが、その間にはバンブー、グラス、そしてグラファイトの3つの素材を使ってロッドを作ってきました。それは貴重な経験で、そんな贅沢が許されたロッドデザイナーは、歴史上ほとんど存在しません。私のロッドデザインの多くは、特定の川や場面を思い浮かべながら作り上げたものです。また、この時期に、バンブーロッドのテーパーはさらに洗練を加えました。私のパートナーであったグレン・ブラケットと私は、出荷前にかならずすべてのバンブーロッドをキャストしていました。つまり、私は数え切れないくらいのウインストン・バンブーロッドをキャストし、またお客が持ち込んでくるロッドも必ず試してみました。

 私は何百人ものアングラーと話をし、ロッドの好みを聞いてきました。また、自身でもロッドアクションのことを考え、他の経験あるデザイナーたちと話をしてきました。そして、ロッドには3タイプのアクションがある、と結論づけました。かつての時代のロッドが持っていた、硬いバットと柔らかいティップを組み合わせた、伝統的な「ファーストアクション」、硬いティップと柔らかいバットの「スローアクション」(これはライン荷重がロッドに対して重すぎる場合にも起こります)、そしてティップからバットにかけて徐々に硬さが増してゆく「プログレッシブアクション」です。

 「ファーストアクション」のロッドは、最近のグラファイトロッドで、また復活してきました。今日のロッドは、ベンディングパターンのいかんを問わず、かつてのロッドよりもファーストになってきています。言い換えれば、現代のほとんどのロッドは、指定ラインサイズよりも1番から2番重いラインを投げるように設計されているのです。多くのアングラー達はそんなロッドに慣らされてしまって、トラウトフィッシングに使うロッドには他のデザインがあり得ることなど忘れ去ろうとしています。これは私の個人的な意見ですが、今のアングラーは、ロッド、ライン、リーダー、そしてフライがどのように機能しているのか克明に伝えてくる、美しいベンディングカーブを持ったロッドを使う喜びを知らないままなのではないでしょうか。

 ロッドが負荷をうけてどのように曲がり、エネルギーを蓄えて解放するか。これがロッドアクションです。すばらしいロッドアクションというのは、感じるもので、ことばで表現することは難しいものです。しかし、私の経験によると、ロッドの素材を問わず、腕利きのアングラーが重要だと考える特徴が3つあります。まずはアクションのスムーズさ。ロッドのどこにも不自然に曲がる箇所がなく、きれいにロードし、アンロードできるアクション。このスムーズさを実現するために、私はティップとバットのつながりのよいプログレッシブアクションを選びました。キャスト時の甘い感触は、このアクションでないと実現できません。これを実現するためには、グラファイトロッドにおいてはフェルールのデザインも重要です。私のグラファイトロッドは、ティップからバットまで肉厚が徐々に変化してゆくデザインで、ティップ側にスリーブフェルールが一体化されています。他の多くのロッドは、小径の肉厚なバットに、肉薄のティップを差し込む構造になっていて、生産効率は高い物ですが、エネルギーをスムーズに、よどみなく伝えることはできません。

 第2の特徴は、ライン指定サイズに合ったベンドを持っていることです。これは先ほども述べた、現代グラファイトロッドの過剰とも言える硬さに関係があるのです。キャスト中のラインの動きを知るには、ロッドが適切に曲がっていることが重要です。もしロッドのベンドが足りないと、アングラーは正確でデリケートなキャストなどできません。私のグラファイトロッドは、入念なデザインワークにより、理想的なコミュニケーション能力を持つ柔らかさと、広いキャスティングレンジの双方を兼ね備えるよう設計されています。私のロッドは、通常の状況下では、ラインサイズを1番上げるとキャストできなくなります。

 第3の特徴は、ラインサイズにマッチしたティップの硬さを持っていることです。ブランクの製造技術は近年大きく進歩し、非常に細いティップが製造可能になってきました。それにより実現する柔軟性により、ループが正しく形成されるようになります。また、フックセット時やファイト時に、ティペット保護機能も持つようになります。プレッシャーが増加し、細いティペットと小さなフライを使わなければならない最近の釣り場では重要な性能です。

 ロッドスミスのグラファイト用に選んだ素材は、軽量で強度に優れた中弾性のグラファイトです。正確なテーパーを持ったブランクの製造には、私自身がデザインしたマンドレルを使用しています。ファイバーグラス・ロッドは、ウインストンで私がデザインしたものにきわめて近いテーパーです。ファイバー自体はE グラスで、エポキシ樹脂を組み合わせています。

 トム・モーガン・ロッドスミス社のバンブー、グラファイトおよびグラスロッドは、私個人のロッドデザイン経験とガイド経験、フィッシング経験の結晶です。このロッド群こそ、私の最高傑作です。所有される皆さんも、その抜きんでた性能を体感されることでしょう。


トム・モーガン

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