私がデザインしたハンドミルは、ハンドプレーンのバンブーロッドを制作する方法としてまったく斬新なものです。そのシンプルさにより、ビギナーでも熟練したバンブーロッド・ビルダーのようにバンブーを削ることができます。ハンドミルは、カッターを取り付けたハンドプレーンと、バンブーストリップを固定する可動式ベッドという2つの工具セットを指します。プレーンは、ベッドに乗せたバンブーストリップの上を、常に理想的に動いてカットを行います。電動式ミルと異なり、ハンドミルは竹の繊維を活かしたカットができます。全長72.75フィートの標準仕様ハンドミル・ベッドは、最長9フィートの2ピースロッドまで制作可能。エクステンション・ベッド・アセンブリをご購入いただければ、7フィート9インチ1ピースのロッドすらも削れます。

 ハンドミルはバンブーストリップの両面を同時にカットしますが、その際には適切なベベル角が常に維持されます。テーパーは、ベッドからバンブーストリップをどれだけ押し上げるかによって決定されます。テーパーをセットしたら、きわめて精度の安定したストリップを何本でも削ることができるでしょう。この生産性の高い工具は、伝統的なハンドプレーニング法に比較して、はるかに短時間でバンブーを削り出します。標準装備のハンドルは、カッティングに上体と足の筋肉を使うことを可能にしますので、従来型の上腕部とリストだけによるカットに比べ、はるかに肉体的負担が軽減されます。

 最高の結果を出すためには、カッティング前にストリップの節を伸ばしておくことが必要となります。これは、従来型プレーンも、ハンドミルも同じ事です。従来型のプレーンや電動ミルでは、伸ばした節の部分がカットによって痛むことはある程度避けられませんでしたが、ハンドミルではそのロスがまったくありません。これには私自身も驚きました。

 頑丈なプレーンは、トム・モーガン・ハンドミル専用の特注品。2003年の秋、旧タイプのプレーンを作成していた工房が倒産しそうだという話を聞き、私は別のサプライヤを佐がしました。結局落ち着いたのは、オレゴン州グランツパスで「シスキュー・デザイン」を経営する、いとこのボブ&ロバート・ホッジです。彼らの本職は医療およびレーザー研究の各種装備なのですが、ロッドスミスのロッドチューブ用キャップとカラーはずっと彼らが製造してくれています。加工の質に全幅の信頼を置ける彼らですから、私はサンプルのプレーンを1台送り、作ってくれるかどうか聞いてみました。彼らの返事はこうでした。興味があるけれど条件がある。現代的な製造法を採用するために、デザインの修正が必要で、精度を上げるために素材も見直したい。パーツの安定性のためには、樹脂でなくアルミのサイドプレートに変更しよう、と。彼らのデザイン力をもってすれば、すばらしいプレーンができることは間違いありませんでしたから、私は喜んで変更に同意しました。

 それからおよそ6ヶ月間、私はエンジニアのデニス・デトロフと、新デザインについて打ち合わせを繰り返しました。彼がプロトを送ってきたのは2004年夏でしたが、それは本採用となり、当社のバンブーロッドはすべてそのプレーンでカットしたものです。製品の性能は通常の作業環境で使い込んでみないとわからないものですが、この新プレーンはすばらしい性能であることをご報告します。作動原理は私のオリジナルである旧モデルとまったく同様で、カットの精度も同じですが、すばらしい特徴が盛り込まれています。

 ヘッド・アセンブリ、スライド、リードスクリュはすべてステンレス鋼製。ハイト・アジャストメントは0.002インチ目盛りのダイアルで行います。入念に調整すれば、0.001インチ(0.025mm)の垂直精度を達成することが可能。旧モデルでは手作業によってスライドが取り付けられていましたが、新モデルではダブテイル型を採用し、テンション調整のできるジブも備えています。プレーンのサイドレールは黒アルマイト加工のアルミ製で、交換可能なインサートには二硫化モリブデンを混ぜたナイロン材を使用していますので、ベッドに乗せたときの滑りは最高です。また、アルミ製のインサート・ホルダは付属のジグで調整が可能で、摩耗による側面クリアランスの増加にも対応します。インサートが大きく摩耗してしまた場合も、簡単に交換ができる設計です。

 リードスクリュのエンドプレイを取り除くために、革新的な新デザインが採用されました。使用に伴ってエンドプレイが変化した場合も、ユーザーは簡単に調整できます。バックラッシュは、側面からのポジティブな調整によって取り除かれています。旧モデルと比較して若干重くなりましたので、信頼感と剛性感はさらに高まっています。

 ハンドミル・ユーザーであるジョー・バードは「調整式ハードストップ」というアクセサリを自製して使っていました。新プレーンには、彼の許可を得て、このデザインを搭載してあります。それにより、ダイアルを繰り返しチェックすることなく、カッターヘッド・トラベルを最終仕上げの深さまで簡単に、何度も繰り返し設定することができるのです。カットの精度は大きく向上し、対面幅は安定します。他の多くのユーザーも私も、このデザインは大きな改善であると考えています。これは、サムスクリュに、ブラス製のロッキング・スクリュを組み合わせたものです。

 新デザインのハンドミルは、既存オーナーにも販売します。在庫状況とコストに関しては、私までご連絡を。

 新デザインのハンドミルは、既存オーナーにも販売します。在庫状況とコストに関しては、私までご連絡を。

 カッターヘッドの交換は容易で、それにより8角、6角、5角、あるいは4角のロッドを自由に製造できるようになります。標準カッターは伝統的な6角用です。この多用途性により、多くの人に5角や4角のロッドを作る道が開かれました。アクセサリのページもご参照下さい。

 普通、バンブーロッドを製作する際、6ストリップのロッドなら、各ストリップの中心角は60度になるように削ると言われますが、私の経験では61.5度と若干大きめにしておくと、表面にグルーラインが出ることなく、接着力も維持されます。各ストリップの内角を60度よりすこし大きく設定しても、接着面積は損なわれず、強度も変わりません。

 その経験に基づき、私は若干大きめの中心角で削ることができるカッターヘッドを提供していますが、ユーザーにも納得を頂いています。私が提供する8ストリップ用の標準カッターヘッドは46度、6ストリップは61.5度、5ストリップは73.5度、4ストリップは92度です。しかし、伝統的な60度カットにこだわられる方のために、60.5度カッターも準備しています。現在72度あるいは90度カッターの需要はあまりないようなので、生産はしていません。右のコラムにある6ストリップロッドの断面写真は、61.5度の標準カッターヘッドで削ったものです。

 ハンドミル・ベッドのアセンブリは、プレーンが乗って動くベース、テーパーを設定してプレーンのガイドともなる可変式ベッド、そしてバンブーストリップを固定しておくプラスチック製アンビルの3つから構成されます。ベースと可変式ベッドは圧延鋼製で、滑らかなクロームメッキがかけられています。可変式ベッドは、ハンドプレーニングの標準といえる5インチおきに、調整用スクリュが配置されています。このスクリュはプッシュ/プル式となっており、扱いやすいものです。トラベルが1インチで0.001インチ精度のダイヤルゲージが付属していますので、正確なベッド調整が可能。テーパーの再設定は簡単な作業で、15分もかからないでしょう。

 テーパー設定のためのダイアル・インジケータは、もともと、専用ホルダーに付けてプレーンの後部から突きだす形で装着していました。つまり、切削を行う場所と、計測を行うインジケータの設置場所が離れていたわけです。この設定方法はぎこちないもので、アンビルの初期調整においてはとくに面倒でした。そこで、私とビル・ブラックバーンはダイアル・インジケータ・ホルダ/シェービングツールを開発したのです。これで、カッターヘッドのすこし前の位置にインジケータを装着でき、正確な設定ができるようになりました。またアンビルの初期調整では、必要に応じてダイアル・インジケータだけを取り外し、カッターを微調整できることも有利な点です。詳細はアクセサリのページをご参照下さい。

 このダイアル・インジケータ・ホルダ/シェービングツールは、アンビルに対して垂直にカーバイド・インサートを当て、上部を平らに削ることができます。フラットなアンビルは、自然にカーブしたエナメル面も、フラットに削った面もうまく乗せて固定することができます。アンビルが摩耗したり損傷したりしても、このシェービングツールを使えば簡単に再生可能です。通常の使用では、1回シェービングすれば数百本のストリップを削ることができるでしょう。

 注:オリジナルの旧型ハンドミルは、アンビルの初期調整用として、ラウンド型サンディングディスクもしくはラウンド型シェービングディスクを付属していました。これらを使うと、竹が乗るアンビルの上部は円弧状に成形できます。しかし、お客様の声を聞き、また自分自身の経験を振り返ると、アンビルの上部はフラットなほうが良いと、いまは確信しています。まず、フラットなほうが数値の計測が簡単なこと。円弧状に成形した場合、ダイアル・インジケータの先端はちゃんとセンタリングしないと、計測誤差が大きくなります。さらに、乗せる竹のストリップがフラットな場合、若干浮く形になり、精密なテーパー設定ができません。そこで、オリジナルの旧型ハンドミルを持っているかたには、アンビル上部をフラットに削れるカッターを差し上げます。これには、カーバイド・インサート1枚を取り付けて使用します。

 新ダイアル・インジケータ・ホルダ/シェービングツールはアルミ製で、クリアのアルマイト加工が施されています。ハンドミルに付属するダイアル・インジケータが装着可能です。インジケータはステンレスのセットスクリュで固定しますが、その先端はナイロンになっており、インジケータの軸に損傷は起きません。ハンドミルのスライドに装着するためのボタンヘッド・スクリュ2つ、カーバイド・インサート、固定用スクリュも付属。この新シェービングツールは、ストリップの内肉をフラットに削るためにも使えますが、スティール製の専用カッターヘッドほど耐久性はありませんのでご用心ください。

 大きな進歩を自負する新ダイアル・インジケータ・ホルダ/シェービングツールは、ハンドミルのセットに同梱されます。ハンドミルの前に装着するタイプのダイアル・インジケータ・ホルダをデザインしたのは、スエーデンに在住するユーザー、イングバル・ニルソンです。私たちが落ち着いた最終形は彼のデザインとは異なりますが、彼の着眼には敬意を表したいと思います。

 ハンドミルには、ティップ仕上げ用アンビルが2本、バット仕上げ用アンビルが1本付属しています。ティップアンビルが2本あるのは、繊細なティップと通常の太さのティップの両方に対応するためです。また、下ごしらえにおけるベベリング作業用のアンビルも、ティップ用とバット用の各1本が付属しています。アンビルは高密度ポリエチレン (HDPE) を削りだした物で、末端にはブラス・インサートが入れられており、ベッドにスクリュを使って固定できます。その上に、スクリュを使って竹のストリップを留め、カッティングを行うのです。

 ユーザーの多くが、ハンドミルでファイナルカットを行う前に、電動ベベラーでラフカットを行います。通常のホールドダウン・スクリュの頭を外し、ピン部のみでストリップを固定すれば、ベベラーで削ったストリップも簡単にカットできます。また、ラフカットしたスプライン用として、スティール製の専用ホールドダウン・ブロックも用意してあります。ティップのラフカット用、バットのラフカット用アンビルも在庫してありますので、標準セットに加えてご注文いただくことが可能です。

 私がハンドミルをデザインしている段階で、とくに繊細なティップをカットする際に、左右にぶれる傾向があることに気づいていました。このバイブレーションは、だいたいはプレーンを動かす速度に関係しているようでした。もしバイブレーションが発生したら、ストリップには若干のくねりが生まれます。それを解消するため、私はカット中にストリップの暴れを防ぐプラスチック製のティップフィンガーをデザインしました。

 しかし、お客さまの何人かは、このフィンガーを使っても完全にバイブレーションを押さえ込むことはできない、とのことでした。また、別のユーザーは、切削中にストリップを押さえておくアタッチメントが欲しいと言ってきました。そんなアタッチメントは、とくに切削角度の小さい4角ロッドを作る際に役立つのではないかと言うのです。このフィードバックを基に、私はホールドダウン・シューをデザインしました。いったんストリップに角度がつけば、あとの削り込み作業においてストリップはしっかりと押さえられ、バイブレーションは生まれません。また、カーバイド製カッターの前で竹のストリップをきっちりと押さえますので、切削の質も高まります。アクセサリのページをご参照ください。

 ホールドダウン・シューはボディ、ピボットアーム、シューの3つの部品から構成されています。すべて303SEステンレス製で、耐食性に富み長寿命です。カッター前に付くメインブロックの厚みは0.24インチ。カッターヘッド前面にあけられたねじ穴で取り付けます。カッター前面は完全にフラットで、ホールドダウン・シューとヘッドの間にはいっさい隙間がありませんから、切削かすもたまりません。

 ハンドミル・ベッドのアセンブリは、プレーンが乗って動くベース、テーパーを設定してプレーンのガイドともなる可変式ベッド、そしてバンブーストリップを固定しておくプラスチック製アンビルの3つから構成されます。ベースと可変式ベッドは圧延鋼製で、滑らかなクロームメッキがかけられています。可変式ベッドは、ハンドプレーニングの標準といえる5インチおきに、調整用スクリュが配置されています。このスクリュはプッシュ/プル式となっており、扱いやすいものです。トラベルが1インチで0.001インチ精度のダイヤルゲージが付属していますので、正確なベッド調整が可能。テーパーの再設定は簡単な作業で、15分もかからないでしょう。

 ピボットアームはバネ式になっており、じゅうぶんな力でシューの中心にストリップを押しつけます。アームの前面にはスロットが2つあり、そこにシューを取り付けます。第1のスロットはカッターから1.8インチ、第2は1.4インチの位置です。どちらを使うかは使用者の好みです。ピボットアームに刻まれたスロットには左右に0.03インチの余裕がありますので、カッターに対してシューをセンタリング調整できるようになっています。

 ホールドダウン・シューには、6角、5角、4角用に61.5度、73.5度、91.5度の種類があります。ごく繊細なティップも押さえられるように設計されたこのシューは、正面が面取してありますので、バンブーの繊維にひっかかってしまうこともありません。シューはカッターの前にありますから、最終の仕上げ削りでシューが干渉してしまうことがありません。シューを装着し、センタリング調整を行った後は、頭を使うことはありません。ベッドの上にプレーンを乗せると、シューは自動的にストリップの真上に来ます。

 このホールドダウン・シューは、オリジナルのプラスチック製ティップフィンガーに比較して大きな進歩となっています。すべてのハンドミルにこれを装着することをお勧めしていますし、将来は標準キットの中に入れる予定です。交換用カッターヘッドを発送する際には、それに対応したシューを同梱しています。

 ここで、ハンドミルを使ったカッティングがどれだけ簡単で手っ取り早いかを納得いただくため、手順を説明してみましょうか。丸竹からストリップを割り出したら、節を落として曲がりを伸ばしたら、アンビルに取り付けるために末端に穴を開けます。ラフカット時にも、ベッドにテーパーを設定しておき、だいたいのテーパー付けをする人も多いものです。最初は、ストリップの断面は4角ですから、エッジしか削れません。だいたい焼き入れはしてありませんから、1回のカットで0.010インチ削ることもできるでしょう。カットを繰り返し、刃に当たる面積が増えてくるに従って、カット量は浅くなっていきます。リズムと力の入れ方が身につけば、1分間に4回以上カットすることもできます。ハンドミルにあるアジャスティング・スクリュには、カットの深さを設定するための、使いやすいダイアルが付いています。両側を一気にカットしますので、使用はとても簡単です。

 ここで、ラフカットに役に立つアイディアを1つ。作業の2、3日前から、ストリップは水につけておくと良いでしょう。そうすれば、初期段階では1回につき0.020インチの厚さでカットすることも可能で、カッター・インサートの寿命も延びます。最初、竹を水に浸すことは議論の的となりましたが、いまでは私たちを含め、ほとんどのハンドミル・ユーザーが行っていることだと思います。また、曲がり直しと節加工の際にも、水分が入っていればとても簡単です。

 バットのラフカットが終わったら、つぎにティップのラフカット。アンビル交換の時間は、およそ15分ほどでしょう。ラフカットですから、テーパーは同じで構わないと思います。生産効率を上げるためには、まとめて数本分をラフカットすると良いでしょう。

 ティップとバット両方のラフカットが終わったら、フィニッシュ用アンビルに交換し、仕上用テーパーに設定します。その作業には30分ほどかかるでしょう。ほとんどの人は、この段階で焼き入れを行います。焼き入れをしたスプラインは硬くなりますので、カットにも時間がかかります。一回にカットする厚みは、0.001インチから0.003インチが適当でしょう。

 プレーンにハードストップを装着したことで、フィニッシュのカットはずっと簡単に、かつ正確になりました。適切なストリップサイズを決め、そのサイズに基づいて1本を削ったら、ハードストップをそれに合わせて設定します。それ以降に削るものは、すべてその位置でカッターヘッドが止まり、下に降りませんから、まったく同じテーパーを生み出すことができるわけです。接着した後の対面幅も、ほとんど変動がありません。

 モーガン・バンブー・ハンドミルには、写真を多用した、明快でわかりやすい解説書が付いています。他の付属物としては、アルミ製アングル、スエルドバット・キット、交換用スクリュ、カーバイド・インサート5セット、そして新ダイアル・インジケータ・ホルダ/シェービングツールがあります。解説書にはまた、ロッドテーパーを決定する際に有効なExcelスプレッドシートのプリントアウトとCD-ROMも付属します。バンブーロッド・メイキングの諸側面に関するアドバイスも収録。ハンドミルは標準装備として、6ストリップのロッドをカットできるすべての工具がセットされていますが、その他のセッティングも可能です。その際はカッターの刃角を指定してください。

 Excelスプレッドシートを含むマニュアルは、100pを超すボリュームで、きわめて包括的です。まわりに仲間や情報ソースを持たない人の使用も想定してあるからです。しかしながら、ハンドミルの使い方を習得するのは簡単で、基本原理さえ理解できれば、ほぼ直感的な使用が可能になります。マニュアルには参考書、下ごしらえのアドバイス、役に立つウェブサイト、ハンドミルと付属器具に関する解説、テーパー設定のためのアドバイス、カット方法などが掲載されています。

 このデータをPDF形式で保存したマニュアルは、ハンドミルオーナー以外の方にも無償でご提供しています。このCD-ROMとインターネットにアップロードされている情報がすべてであり、カタログは製作していません。CD-ROMのご請求、またハンドミルもしくはその使用に関してご質問がおありの場合は、私本人までご連絡を。

左利きモデル
 
左利きの人も使いやすいよう、両側に文字や数字を刻んだベースとベッドも用意してあります。左利き用アルミ製アングルは、反対側に穴があいています。左利き用モデルをご希望の場合、注文時にその旨をお伝えください。価格は右利きモデルと同じです。

アルミ製アングル
 
ハンドミル・ユーザーのジョン・ミラーは、作業ベンチにハンドミルを固定するための重要な付属具をデザインしました。彼は、まずベンチにこのアングルを固定し、その上にハンドミルのベースを乗せるのです。このアングルはアンビルのホールドダウン・スクリュに届くように穴があけられ、また調整用スクリュを動かすためのスロットも切ってあります。アクセサリのページをご参照ください。

 このアルミ製アングルにハンドミルを乗せる利点は2つあります。まず、もっとも重要なことは、セッティングとカッティングにおける精度が向上すること。アルミ製アングルとハンドミルのベースはボルトで連結されますので、ハンドミルの精度はテーブルの表面の影響を受けなくなります。テーパーはまさに設定されたままで保持されます。次に、テーパーを設定してアンビルを外すとき、ベンチからハンドミルのベースを取り外す必要がなくなります。テーパーをセットして、カッティングの際にアンビルを変更することがとても容易になりました。このアルミ製アングルは粉体塗装を施されていますので、衣服にひっかかりません。

 ハンドミルのユーザから多く寄せられる質問に、ベッドの高さをどれくらいに設定すればよいでしょうか、というものがあります。ほとんどの人にとって、36インチの高さを持つ標準的な作業台が使えるでしょう。考慮すべきは、ユーザの身長とカットするストリップの数です。もし身長が高い場合、また多数のカットを行う場合は、ベースをベルトくらいの高さに合わせると、背中への負担も減ります。アルミ製アングルとベースを乗せる箱を、合板で作れば良いでしょう。ベース左右の余裕スペースとしては、両端それぞれ18インチ程度は欲しいものです。ハンドミルをアルミ製アングルの上に乗せて使うという考えはすばらしいものですから、これは標準キットに含むことにしました。

スエルドバット・キット
 
ハンドミルは、伝統的なスエルドバットを製作できるキットが標準で付属しています。このキットは、精密に加工されたプラスチック製シムと、使用説明書から構成されます。このキットを使えば、0.020インチから0.120インチまでの高さのスエルドバットが、最長2.5インチの長さで、0.020インチ刻みで製作できます。このキットは、現在ハンドミルの標準キットに含まれています。

ホロー・フルーティング・ツール
 
1930年代、R.L. ウインストン社のルー・ストーナーは、中空フルーテッドのバンブーロッド構造を考え、特許を取得しました。ストーナーが考えたのは、ロッドの中心部をくり抜けば、重量は大幅に軽減し、パフォーマンスは向上するだろう、ということ。彼の考え方は、キャスティングロッドとフライロッドの両方で、正しいと証明されました。着面の面積は確保しながら、中心部の肉をカッターで抜くという方法論でした。
 現在のバンブーロッドの主流は、かつてのロッドよりもはるかにライトライン寄りですが、それでもフルーテッド・ホロー構造を採用する利点は大きいと私は考えます。私はハンドミル本体の開発以来、フルーテッド・ホロー加工を行うアタッチメントを提供したいと考えてきました。適切なデザインを行えば、その製作は可能だと信じていたのです。カーバイド製のホロー用インサートが正確にストリップの中心に当たるためには、インサートとローラーの間の横方向の誤差は限りなくゼロに近くなければなりません。ホロー加工用のベース、プランジャーブロック、ローラー、そしてインサート・ポケットを超精密に製作することは困難でしたが、それは実現することができました。その結果、ホロー用のカーバイド・インサートは、つねにストリップの中心にきっちりと乗ります。
 ホロー・フルーテッドのバンブーロッドを切ってみると、その断面は花のようになっています。写真のロッドの径は約0.3インチで、左から先端半径が1/32インチ、3/64インチ、1/16インチのカッターでくりぬいたものです。重量軽減の度合いは、ロッドのサイズと残された壁厚によって変動しますが、10%から25%の間が普通です。

 ロッドがホロー・フルーテッド加工されると、重量は軽くなりますが、それと同時に繊維も除去しますので、硬さも若干は失われます。ロッドのセクションを2〜5%程度太くすることで、これを補ってやる必要があるのです。皆さんが使う個々のテーパーで実験を行ってみれば、フルーティング加工/硬さの関係が分かるようになるでしょう。

 このホロー加工用アタッチメントは、湿潤な気候でも錆びないようにしたいと思いました。ホロー・フルーティング・カッターのベースとブロックはアルミ製で、透明なアノダイズ処理を施され、耐久性を高めています。アルミ製ブロックはブロンズ製のブッシングが圧入されており、それによってステンレスのロッドとガイドホイールが導かれます。これにより、プランジャーを受けるための安定して腐食しない表面が生まれました。ローラーはステンレス製で、6角用は64度、5角用は76度、4角用は94度の内角を与えられています。比較的大きめの角度を与えられていますので、ホロー加工の際にローラーがバンブーのストリップに乗らないように工夫されています。ローラーはショルダーボルトによって保持され、交換は容易です。アクセサリ・ページをご参照ください。

 ホロー・フルーティング・カッターは、チップのクリアランスを確保するために11度のレーキ角を持った6枚のカーバイド・インサートが付属しています。1/32"、3/64"、そして1/16"のチップ半径を持つインサートが各2枚です。このインサートは精密研磨加工されたもので、1つのポケットサイズにすべて装着可能になっています。大まかにいえば、1/32"と3/64"のチップはロッドのティップもしくは細めのバット用、1/16"チップは太めのバット用と考えてください。各インサートの仕様は、使用説明書に掲載されています。

 ホロー加工は、それぞれのバンブーストリップを仕上げカットした後に行います。このインサートを使って作成できるホロー可能は多様なもので、くり抜く径、壁厚、そして内部テーパーを変えることができます。いろいろなインサートを使って、自分のロッドにマッチしたものを探してみてください。私の経験から言えば、トラウト用では壁厚0.07インチ、サーモン用では0.085インチというところが標準的と考えます。もちろん、これより壁の薄いティップを作ることもできるでしょう。まずは、均一な壁厚のホロー加工をマスターしてから、テーパーホロー加工に取り組むことをお勧めします。

 フェルールの上下は、ホロー加工をしないほうがよいと思います。ソリッドのバットを接着するときには、どちらから接着を開始するかは問題ではありません、しかし、ホロー加工したバットはソリッドの先端部分からバインディングを始めないと、作業が難しくなりますし、ねじれが出てしまう傾向にあります。 ホロー・フルーティング・ツールには、マイクロメーターにつけて使用するチップが付属しています。これにより、ホロー加工した壁面の厚さを測定することができます。このアタッチメントは0.5インチの高さを持ち、先端は1/32"の半径で、バンブーストリップのくり抜いた内側に差し入れて測定を行います。

 ホロー・フルーティング・ツールは、カッターヘッドの替わりにハンドミルに装着します。固定は2本の平頭ねじで行います。

 ホロー・フルーティング・ツールが適切に機能するためには、スエルドバット・キット用のシムを転用します。もしキットをお持ちでない場合は、ご注文をお願いします。

 ホロー・フルーティング・ツールには、写真を多用した使用説明書が含まれています。

マジックスター・カッター
 「プレーニング・フォーム」第98号で、ウォルフラム・ショットは、マジックスター構造を採用したロッドを説明しています。ショット氏によると、この種のホロー構造を持ったロッドは、1950年代から、ノルウェーのバンゲン社およびカールソン社が製造していたとのことです。この構造のロッドに使われる竹のストリップは、T字型にカットされます。接着すると、外壁とそれを支えるスポークといった構造になるのです。ショット氏は、モーガン・ハンドミルを活用してこの構造を再現できないかと提案していました。ハンドミルのユーザーであるビル・ランバーソンの勧めもあり、私はこの新しいプロジェクトに取り組んだのです。アクセサリ・ページをご参照ください。

 

 まずは、いくつかプロトタイプを作ってみることにしました。試作品は私たちの工房に1つ、ビルに1つ、他のユーザーにもいくつか配布して使ってみましたが、結果が良かったので販売に踏み切ることにしました。三角と四角のインサートを使い分け、肉抜きの量と接着面積を変えることができれば、ロッドメーカーの引き出しは増えると思ったのです。さらに、「スポーク」部分の幅も変更できれば良いなと思いました。

 プロトを送付したハンドミル・ユーザであるブレント・ニッケルソンは、きわめてクリエティブなエンジニアで機械工、またCADの知識も備えていました。私たちは共同でデザインに取り組み、新マジックスター・カッターを開発したのです。

 このマジックスター・カッターでカットしたストリップを見ると、中央部の「スポーク」を中心とし、両側の肉が切り取られていることがわかるでしょう。このスポーク自体の幅も、0.030インチから0.065インチ程度までの幅で変更できます。当然、外壁の厚みも変更可能ですので、全体的な軽量化の度合いは、スポークと外壁、両方の厚み設定によって変わってきます。

 下の図は、四角のインサートと三角のインサートを使ってカットした場合の違いを示すものです。四角のカッターがより大きな肉抜きに結びつくのは事実なのですが、接着面積は三角のカッターを使った場合の80%程度となります。ただし、強度はどちらのカッターを使った場合も充分だと確信しています。

 ボディ、カーバイド・インサートのホルダ、固定用スクリュはすべてステンレス鋼製で、湿潤な気候でも錆を発生しません。このユニットには、1/4インチICトライアングル・カーバイド・インサート2つと、1/4インチICスクエア・カーバイド・インサート2つが付属します。どちらもレーキ角は11度、ティップ径は1/32インチです。マジックスター・カッターは2つのスクリュで固定します。ストリップのクリーニング用として、真鍮製のブラシも付属。また、インサートを固定するヘックスナット用のレンチ、ボタンヘッド・スクリュ、インサート固定用予備スクリュも同梱。詳細な説明書が付属します。

 マジックスター・カッターは、標準的カッターヘッドよりも低い位置を移動しますので、通常型のホールドダウン・シューは使えません。マジックスター・カッターには、6ストリップ用の長いホールドダウンシュー・アセンブリが付属します。5角や4角のロッドにマジックスター・カッターを使いたい場合、専用のシューが必要です。

 マジックスター・カッターは私にとっても新デザインです。このカッターとコンセプトが機能することは確認していますが、私はこの原理を使ってロッドを作った経験がありません。したがって、スポークや外壁の厚みに関して個人的なアドバイスができないのです。接着部の強度確保のため、適切な表面積を確保することは大事だとは言えるでしょう。

エクステンション・ベッド
 
ハンドミルの販売開始からほどなく、私は最大7フィート3インチのワンピース・ロッドをカットできるロングベッドの製造を開始しました。もちろん役に立つツールだったのですが、発送が難しく、またダメージなしでクロームメッキをかけるのも困難でしたので、結局は製造を中止しました。しかし、フライフィッシングとベイトキャスティングの両方の世界で、長いワンピース・ロッドに対する興味は失われていません。そこで私は、よりシンプルなソリューションはないかと考え始めたのです。そうやって思いついたエクステンション・ベッドにより、7フィート6インチまでのワンピース製造が可能になったのです。詳細はアクセサリ・ページをご覧ください。

 ワンピース用のストリップをカットするためには、定番のバット仕上用アンビルとティップ仕上用アンビルを組み合わせます。ティップ部のラフカットはバット仕上用アンビルを使用、バット部のラフカットと仕上げカットにもバット仕上用アンビルを使います。それからティップ仕上用アンビルを設置し、ストリップのティップ部を完成させるのです。つまり、1ピース用ストリップのカットは2本のアンビルの間を往復する作業になります。通常の2ピースロッド用のストリップをカットするのと似ていますが、それがつながったままである点が違うのです。

 新バージョンのハンドミルには、エクステンション・ベッドはベースの右側に設置された穴に、スクリュ2本でボルト留めすることができます。旧バージョンでは、延長のために2つの方法があります。もっとも簡単なのは、エクステンション・ベッドに付属するスクリュで接続することです。このスクリュはベースとアングルの末端に開けられた穴にエクステンションを繋ぐものです。このベッドにプレーンを走らせることはありませんから、上からの圧力もかからず、1本のスクリュでじゅうぶんな固定力が得られます。2本のスクリュでしっかりとエクステンションを固定したい人は、ベースにもう1つ穴を開けるためのタッピングキットも安価で用意しています。

 エクステンション・ベッドは36インチのクロームメッキをかけた鉄製で、バットストリップ・スクリュを使って竹のストリップを固定するための短いアンビル、アンビル・スクリュのためのヘックスレンチ、ハンドミルのベースにエクステンションを固定するためのスクリュ、そして説明書が同梱されます。


 ハンドミル・ユーザーの多くが、電動式ベベラーを使ってラフカットを行っているようです。そうすると、末端にアンビルにスクリュで固定するための肉が足りなくなる場合もあります。そこで、強化スティール製のV型ブロックを3種類作りました。スロットは61.5°、73.5°、そして92°です。ブロックには穴があいており、1/8インチおよび#43番の穴を開けるためのジグとして使えるようにしました。Vの頂点にはスロットを配置し、しっかりと竹のストリップを押しつけられる構造です。アクセサリ・ページをご参照ください。このバンブークランプというアイディアをくれたのは、ユーザーであるリチャード・スタインバッハです。彼に感謝いたします。

アルミ製メジャリングブロック
 バンブーストリップをカットする際に難しいのは、その測定です。ハンドミルは、カッターヘッドが若干大きめの内角を削り出すように設計されていますので、グルーラインは出にくく、接着面積も大きく取られています。ハンドミルには、ストリップの幅をストリップの高さに変換する表を添付していますが、それは6ストリップ専用となっています。さらに、マイクロメーターを使っても、安定した測定結果を出すのはとても難しい作業です。

 この問題を解決するため、私はハンドミルの最も多用されるカッターヘッド用に、メジャリングブロックをデザインしました。この方法を使うと測定がとても正確になります。これを使用すると、ストリップのどの位置においても、正確な高さを測定することが可能になります。

 このブロックはキャリパーにブラス製のねじで装着して使います。6061 T6アルミ合金製で、黒のアノダイズをかけてあり、3つの溝には角度表示がしてあります。これにはキャリブレーション用に0.1"ドリルが添付してあり、また写真つきの使用説明書も同梱してあります。

ハンドミル・リストサーバ
 
ハンドミルのオーナー達のために、私はリストサーバーを立ち上げました。サーバーに送られたeメールは、リストに名前が載っている全員に配信されます。さらに、全メールはアーカイブされ、トピック別に検索できるようになっています。

 このリストはハンドミルの使用アイディアを広め、問題を解決し、質問を行い、ロッドビルディングの秘訣やテーパー、その他の情報を共有するために活用されています。

 これは、私がハンドミルのオーナー達のために管理しているプライベートなサーバーです。ハンドミルのオーナーならだれでも参加することができますが、オーナーでない人はお断りしています。しかし、メッセージを読むことは誰にでもできます。

以下のURL経由でリストサーバにアクセスすることができます。

http://email.sparklist.com/scripts/lyris.pl?enter=morgan_hand_mill

 このURLは、メインページに飛びます。そこには3つのボタンが表示されています。サーバーに入るためのもの、サーバーに登録するためのもの、閲覧だけを行うものの3つです。

 閲覧専用ボタン(一番下のボタンです)を押すと、別のページに飛びます。そこには閲覧用ボタンが現れますので、それを押すとアーカイブのページに飛ぶことが出来ます。そこでは、トピック別に配列されたメッセージを検索したり、メッセージを読むことができます。ぜひリストサーバーに行き、オーナー達が交わしたメッセージを読んでみてください。

バンブーロッド・メイキングに関するアイディア
 私は、さまざまなバンブーロッド・メイキングの側面に関して、ユーザーと意見を交わしていますが、多くの人たちがその内容に価値を見いだしています。そこで、「Some Bamboo Rodmaking Thoughts」という記事を書きました(英文)。ご一読ください。

 最後にハンドミル・ユーザーのなかには、相談を受け入れてくれる人がいます。彼らに話を聞きたい場合、私にメールをいただければ、ご紹介さしあげます。

 ハンドミルの使用法に関して質問がある場合は、私に連絡を下さい。電話や手紙も受け付けていますが、メールがもっとも便利です。アドレスは、このページの下に出ています。

 モーガン・ハンドミルは長い間使い続けられるツールですから、私も優秀なサポートを提供できるよう心がけています。中古でハンドミルを購入された人もオリジナルのオーナーも、サポートで差別はしませんから、何かあればご連絡を。新しくオーナーとなられた方は、データベースのアップデートのため、ご連絡をください。そうすれば、ハンドミル・リストサーバーに参加する資格も与えられます。

 私は、ハンドミルの将来に大きな期待を抱いています。私がウインストンを1973年に買収したとき、バンブーはグラファイトに押され、その人気を失いつつありました。そして現在、バンブーロッドとバンブーロッド・メイキングの人気が再燃してきたことは、私にとって喜ばしいことです。モーガン・ハンドミルは、アマチュアとプロを問わず、バンブーロッドの作り方に革新をもたらします。容易にストリップを削り出せるこのハンドミルは、バンブーロッド・メイキングにおける障壁を取り除くことに成功したと思います。

トム・モーガン

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Fax: 406.282.7167
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